【長文読解ヒント②】1パラグラフ1アイデアを理解しよう《前編》
今年の4月開講した予備校プライベートクラス。
このブログを通して、メイン講師の安本先生に英語を伸ばしたい受験生の多くが抱えている悩みを中心に色々と質問し、現状打破のヒントを伝授してもらいます。ぜひ参考にしてみてください!
長文を読解するためには大きな流れを把握することが大切。そのために「1パラグラフ1アイデア」を理解することが役立ちます。
まずは英文を読んでみてください。
Singapore is growing literally. In an effort to provide space for its population of 3.26 million, this island nation is filling in the surrounding sea at a rate of nearly 285 hectares a year. In the past twenty-five years, the land area of Singapore has increased by almost sixteen percent. Twenty-five years ago, the size of Singapore was 227 square miles. Now it is more than 263 square miles. Land is the most precious resource.
1文目Singapore is growing literally「シンガポールは文字通り成長しつつある」。literallyは「文字通りに」という意味の副詞です。知らない人は覚えましょう。
ここで問題!!この1行目の文ですが、literallyは果たして必要でしょうか。Singapore is growing.だけでも意味は通じると思うのですが、いかがでしょうか。
「成長する」には2通りの意味があります。
①久しぶりに会った親戚の子供に「お前大きくなったなぁ~。成長したなぁ~」と言う場合。たとえば5年ぶりに会ったら小学校4年生になっていた。身長も高くなり、生意気な口も聞くようなる。文字通り見た目が「長く成る」、つまり成長しているわけです。この場合は見た目で「成長」と判断しています。
②戦後の焼け野原から復興した日本に対して「日本も成長したな」という場合。これは①とは明らかに意味内容が異なります。日本という国が伸びたわけではありません。産業や経済などが成長し、国力が増した、という意味での成長。見た目ではなく中身が「成長」したわけです。通常、国に対して「成長」という言葉を使った場合は②の意味になるでしょう。英語のgrowも同様の使い方をします。
では、本文の次の文を見てみましょう。In an effort to ~は「~しようと努力して」、provide A for Bは「AにBを供給する」。this island nationが主語、is filling inが動詞。fill inで「~を埋め立てる」。the surrounding area「周りの海」。at a rate of~「~の割合で」。これで2文目の意味は分かりますね。
「空間(土地のこと)を326万人の人口に供給しようと努力して、この島国(シンガポール)は、年に約285ヘクタールの割合で周りの海を埋めたてている」となります。つまり、シンガポールは周りの海を埋め立てることで国土面積が増加している。文字通り見た目が成長しているのです。通常、国にgrowを使うと上記で説明した②の意味になるので、ここでは①の意味を示すという意味でliterallyを作者は付けたわけです。
3文目In the past twenty-five years「過去25年間で」、the land area of Singaporeが主語。「シンガポールの陸地部分は」、has increasedが動詞「増加した」。by almost sixteen percent「約16%分」。まとめると、「過去25年間でシンガポールの陸地は16%増加した」。つまり、埋め立てることでシンガポールという国の見た目が文字通り成長したのです。次の文、Twenty-five years ago, the size of Singapore was 227 square miles.「25年前は、シンガポールの大きさ(面積)は227平方マイルでした」。その次の文、Now, it is more than 263 square miles.「現在は263平方マイル以上です」。25年前の227平方マイルが263平方マイルに増えた。この増加率が16%なのです(計算できますね?)。
次回『【長文読解ヒント②】1パラグラフ1アイデアを理解しよう《後編》』では、今回の解説のまとめをお話します。お楽しみに!
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