【単語暗記法③】受験生必見!単語暗記に例文は必要なのか―意外な研究結果とは《前編》

今年度より開講した予備校プライベートクラス
このブログを通して、メイン講師の安本先生に英語を伸ばしたい受験生の多くが抱えている悩みを中心に色々と質問し、現状打破のヒントを伝授してもらいます。ぜひ参考にしてみてください!

Q. 単語は例文で覚えるべきですか?

A. 前回のブログは単語の意味を文脈で覚えても意味ないよ~という内容でした。意外な結果でしたか?意味がないどころか逆効果でしたね。ではなぜそのような結果が得られたのでしょうか。
答えは簡単です。「単語の意味を覚える」という作業と関係のない作業をし、脳に負担を与えているからです。マラソンでゴール地点に辿り着くのに遠回りをして良いわけがありません。最短ルートでゴールを目指すべきです。今回の目標(意味の暗記)を達するためには意味を覚えればいいのであって、それ以外の余計なことをすれば、暗記の精度の邪魔をするのは当然ではないですか。一見良さそうなものには要注意!!甘い言葉に騙されるな!!
(逆に言うと、発音アクセントの指導をしているのに「意味」や「語法」まで教え込むようなことは絶対ダメだということにもなります)

皆さんは単語帳を使って単語を覚えていますね。小テストが実施される学校も多いのではないでしょうか。皆さんがお使いの単語帳には必ず例文が付いています。では、単語の意味を暗記する際、例文を活用した方が暗記が促進されるのでしょうか。
Webb(2007)では、日本人学生に架空の英単語の意味を暗記させるテストを行いました(架空の単語なので実際には存在しませんが、たとえばmasco「機関車」というふうに暗記してもらう)。日本人学生を2つのグループに分け、一方は【単語とその意味をひたすら覚える】、もう一方の【グループは例文付きで覚える(例:The driver got off the masco)】で、

  • 音声を聞いて単語を書く
  • 日本語を見て単語を書く
  • 類義語や反意語を書く
  • 一緒に使われる語を書く(stationやarriveなど)
  • 品詞の理解テスト(mascoは名詞なので、It masco.やIt is very mascoは間違い)

という5つのテストを行いました。正答率は以下の通りです。 

【結果】①単語だけ:55%、例文:52%、②単語:56%、例文:52%、③単語:42%、例文:44%、④単語:41%、例文;38%、⑤単語:49%、例文49%

 この結果についてどう思いますか?ほっとんど差が無いではないかーと思いませんか?そうなんです。別に例文があろうがなかろうが単語の意味の暗記には関係ないのです。単語の意味さえ覚えればいいのです。このような科学的なデータを一切示さず、自分の単なる経験や思い込みでいろいろと偉そうなことを言っている人がいます。しかし単語の暗記に関しては例文は不要です。どんどん覚えていって下さい。

「でもこれって例文が悪いんじゃないの?例文を分かりやすくすれば語彙習得に資するんじゃないの?」と思った人!!鋭い!!!実はこれに関してもすでに研究されています。その続きは次回に!

予備校プライベートクラスは、これまでの英語学習で知識が詰め込まれて混乱した頭を整理して、長文を中心に「英語の本質を捉える短期集中プログラムです。
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