『単語は文脈で覚えるべき』説を検証!大学受験で効率的な単語暗記とは《前編》

今年度より開講した予備校プライベートクラス
このブログを通して、メイン講師の安本先生に英語を伸ばしたい受験生の多くが抱えている悩みを中心に色々と質問し、現状打破のヒントを伝授してもらいます。ぜひ参考にしてみてください!

Q. 単語は文の中で覚えるのが一番良く、単語帳で暗記してもすぐに忘れてしまうからダメだ!と言われました。本当ですか?

A. 嘘です。100%誰もが理解できる回答を書いてしまいました(←やったらできるやん!!)ただ、これだけだとギャラが発生しないので、もう少し詳しく説明します(←親切やろ!?)

「単語は文脈で覚えるべきだ」と言われることは確かに多いように思います。この真偽を確かめるべく行われたオランダのMondoria博士(2003年)の研究があります。オランダ人の高校生に、次の4つの条件でフランス語を暗記してもらいました。

  • 推測:文脈から意味を推測する
  • 推測+確認:文脈から意味を推測する。その後その推測が正しいかどうか確認する
  • 推測+確認+暗記:上記にプラスして単語を暗記する
  • 暗記:単語リストの単語をひたすら暗記する

2週間後にテストを行った正答率が以下です。

  • 6%
  • 15%
  • 47%
  • 50%

①は話になりません。②でさえ、③や④の3分の1です。③と④が拮抗していますね。④はただひたすら単語の意味を暗記するだけです。つまり、①や②の文脈に依存しながら単語を学習しただけではなく、さらに単語を暗記するという作業を加えてようやく④に近づくのです。これは単語の意味を単語帳や単語カードを使ってひたすら暗記を続けることが一番効果的であるということを示しています。

さらに、暗記するのにかかった所要時間は④では平均21.5分。③では27.3分でした。正答率はほぼ互角であるのに対し、③の勉強時間は④の1.3倍です。効率が悪すぎますね。また、1分あたりに習得した語数を示すデータもあります。①は1分あたり0.06語。②は0.14語、③は0.24語、④は0.32語。①と④では8倍以上もの差を生んでいます。以上の研究を根拠にし、頂いたご質問に対して私は「嘘です」と回答しました。

今回は実際の研究結果を見てもらい、効果的な暗記法をお話しました。
大学受験勉強も本腰を入れる時期に入り、より効果的な勉強法がないかと試す人がいると思いますが、皆さんはどのようにしてそれが効果的か否かを判断しますか?
次回、『単語は文脈で覚えるべき』説を検証!大学受験で効率的な単語暗記とは《後編》では、効率的な単語暗記法、そして勉強法の見つけ方を人間の心理傾向とあわせてお話します。お楽しみに!

予備校プライベートクラスは、これまでの英語学習で知識が詰め込まれて混乱した頭を整理して、長文を中心に「英語の本質を捉える短期集中プログラムです。
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